毛孔性苔癬の予防 肌力を上げる
毛孔性苔癬の原因はまだ明らかではなく、これといった特効薬はありませんが、そのブツブツ、ざらざらした見た目を何とかしたいと思っている人はたくさんいることでしょう。
肌にトラブルを抱えている人たちが憧れる美肌とは、どんな肌でしょうか。
漢方では美肌の条件に「潤い」・「つや」・「はなやかさ(くすみのない)」・「滑らかさ」・「弾力」・「血色」の6つが挙げられますが、具体的な例を挙げるとしたら、赤ちゃんの持つ肌と言えるのではないでしょうか。
私たちの肌には、本来、美肌を保つ機能が備わっているのです。
年を重ねていくにつれて、肌トラブルが深刻になっていくのは、外からの刺激や老化による体の変化によって、その機能が低下していくからです。
この肌がもともともっている力=肌力を回復させることができれば、理想の肌に近づくこともできるでしょう。
体の表面にある皮膚は、外からの刺激から肌を守るバリア機能を持っています。
皮膚の表面にある角質層には、健康な状態では、15〜20パーセントの水分を含んでいます。この水分を保持する働きをするのが、天然保湿因子(NMF)と細胞間脂質です。角質層には、肌を守るとともに、肌を潤いを保とうとする働きもあるので、角質層の構造が壊れてしまうと、様々なトラブルが生じてくるのです。
角質層の構造が壊れる原因の一つが、実は、普段の化粧品やスキンケアの場合があるのです。
化粧水にはその成分を肌の中に浸透させるために、水と油の境界を混ざりやすくする界面活性剤と呼ばれる化学物質が含まれていて、それによって、角質層が壊されてしまいます。
合成界面活性剤は、化粧品の他にも、シャンプーやトリートメント、ボディソープなどにも使われています。
また、美容成分の過剰摂取も、肌にとっては負担となり、アレルギー反応を起こしてしまうこともあります。
さらに、外部から受ける物理的刺激も、角質層内の水分の蒸発を過剰にして、角質層を壊してしまいます。洗顔やマッサージ、ティッシュ・コットンなどによる摩擦などは、やり方を間違えると、肌にとって大きな負担を与えてしまうのです。
肌にとって良かれと思って使っている化粧品や心をこめて行っているスキンケアが、かえって肌本来のバリア機能や保湿機能を低下させてしまうのは心外なことですね。
角質層を大切にするように気をつけて、肌力をアップさせましょう。