帯状疱疹(たいじょうほうしん)の原因と症状について
帯状疱疹の原因は、水ぼうそうのウィルスです。
子どもの頃にかかった水ぼうそうのウィルスは、治っても体の外に排除されないで、神経細胞が集まった神経節という所に潜んでいます。
潜伏していたウィルスは普段は免疫によって活動を抑えられているのですが、季節の変わり目、体の疲れ、ストレスなどで免疫力が低下すると、再び姿を現します。
活性化して、増殖を繰り返すウィルスは、神経節から神経を伝わって皮膚まで達して、ピリピリとした痛みと共に、水ぶくれを作るようになります。
帯状疱疹は、その名が示すように、神経にそって帯状に広がり、体の片側にだけ出てくるのが特徴です。
ウィルスが神経を傷つけながら皮膚の表面に出てくるので、皮膚に症状が出る前に痛みを感じます。この痛みが4〜5日ほど続いた後、痛みを感じた部分に赤い発疹が出てきます。これが、初期症状です。この初期症状の時に、かぶれやあせもなどと自己診断して、湿疹用のステロイド剤をぬってしまうと、炎症を抑えるステロイド剤は免疫力も抑えるので、ウィルスの増殖を促進してしまい、逆効果になります。
このように早期の対処を誤ったり、放置したりすることで、症状が進んでしまうと、炎症による皮膚の傷が強くなり、凹凸や色素沈着などの痕が残りやすくなります。
また、痛みを早く抑えないと帯状疱疹後神経痛に転向してしまうことがあります。
帯状疱疹後神経痛とは、皮膚の発疹が治った後も、痛みだけが長期間残ってしまうものです。そのメカニズムは、まだよく分かっていませんが、長い間繰り返し傷つけられた神経の変性によるものであるとされています。
帯状疱疹の原因となるウィルスは、顔の三叉神経と呼ばれる知覚神経にも潜んでいるので、顔面にも帯状疱疹はできます。赤いブツブツが発症したり、神経が麻痺することもあります。神経の麻痺によって、表情筋をうまく動かせなくなり、普段何気なくやっている瞼や口の開け閉めが困難になったり、舌の味覚や唾液の分泌の異常が見られたりする場合もあります。また、骨髄炎や脳炎などの合併症を引き起こしたり、視神経が冒されたことによって失明したりする可能性もあります。
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